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 この業界に入った1999年、東洋医学のことをまったく何も知らなかったあの頃。

 近代医学こそが医学であり、我々の業界の医学は「補完医療」。いわゆる近代医学の足りないところを補う医療だ、とそう教えられていました。

 

 しかし、それは違いました。東洋医学のまかなえる範囲は、そんな狭いものではなかったのです。

 

 当初、私が行なっていた治療は、近代医学でも説明できる、科学的な効果の証明された治療でした。鍼を使った治療法にもいろいろあるということです。

 もちろん、科学の裏付けのある治療がダメなわけではありません。しかし、それはあくまでも「補完医療」的な治療でした。

 悩みました。何故か。その補完的な鍼治療で効果が出なかったわけではありません。それなのに・・・?

 

 人によって治療効果にあまりに差があり過ぎたのです。

 同じような症状の方に、同じ治療をして、何故こうも効果が異なるのか。

 著しい効果の出る人のいる一方、まったく効果の出ない人もいる。

 それは、自分の技術が足りないせいもありましたが、それにしても、です。

 

 様々な治療法を試しました。中には刺激の強いきつい治療もありました。

 しかし、それでもなお、効果にばらつきが出ます。

 きつい治療を行なって、かつ効かない、では頑張った患者さんもやるかたないでしょう。

 世の中には、これで誰でもバッチリ、と謳う治療法があふれています。しかし、そのようなものはありません。誰にでもバッチリなどというものはあるはずがないのです。 何故なら・・・

 

 人はそれぞれ全く違うからです。

 

 育ってきた環境、気候、性格、遺伝、幼少期から現在までの病気、生活習慣、様々な要因が複雑に絡まって、その人が出来上がっています。

 

 そういった要因を考慮した上で、その人に合った治療法を捻出することが当然必要なのです。近代医学のみの診断にそって、人でなく、症状のみに合わせて治療法を捻り出したのでは、やはり本当の意味でその人のカラダを理解していないのです。それでは、効果がまちまちなはずです。

 

 東洋医学の優れているところは、そこです。その人のカラダの声を聴く・・・。

 症状のあるところだけでなく、全身に現れている、その人の状態を現すヒントをくまなく見つけ、そして理解する。あぁ、この人はこういうカラダだから、こうなったのだなと・・・。

 

 

 こういうヒントを出している人には、この経穴(よくツボといいますね)を 使うとよく効く。 ここにこのような反応がある人には、ここを使う、という長い長ーい歴史で育まれた経験に裏付けられた医学。まだ科学が「追いついていない」から証明されていないけれど、効くのなら使わないのはもったいないのではないか。

 

 とくに整形外科疾患(腰痛や膝痛、肩の痛みなど)に効く、というイメージの強い鍼治療ですが、先にあげたように長い歴史で醸成された東洋医学というものは、そこにとどまりません。むしろ、近代医学とは異なるアプローチ、つまり経験から紡がれてきた治療により、決して「補完」などではなく、近代医学と同様に並び立てる「医学」なのです。

 

 近代医学、東洋医学。この両輪をカラダに合わせて用いること。それが正しい医学です。

 

 これからもカラダのヒントを見逃さず、じっくりとお話を伺い、症状や患部でなく、患者さん自身、「あなた」と向き合います。

 

 そういった治療家を増やすべく、講師活動もしております。

 長い時間がかかるかもしれませんが、より良い医療が提供できる時代にするべく尽力してゆきます。

 

岩島治療院院長

長野式臨床研究会 静岡・仙台支部長講師

岩島 信吾